胎動カウントはいつから?必要性やメリット、具体的なやり方を助産師が解説

妊娠期妊娠後期胎動胎動カウント
2024-04-30

妊娠後期において、赤ちゃんの健康状態を把握するために行う「胎動カウント」。

胎動カウントを行うことで、赤ちゃんの健康状態を日常的に把握でき、問題があれば早期に発見することができます。

この記事では、胎動カウントがなぜ必要か、いつから始めるべきか、そして正しいカウント方法について、現役の助産師が詳しく解説します。

監修プロフィール
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助産師
ひょうどう ゆか
兵頭 友華
京都大学医学部、京都大学大学院医学研究科を卒業後、都内の大学病院に入職して助産師として勤務。現在は都内の産婦人科クリニックに勤務しつつ、産後支援を兼ね備えたニューボーンフォトグラファーとして活動。
目次

1. 胎動カウントとは?なぜやるの?

胎動カウントとは、妊婦さんが胎動の数や頻度を数えることで、お腹の赤ちゃんの元気さを確認する方法です。

赤ちゃんが大きくなる妊娠後期では、赤ちゃんが動けるスペースが小さくなり、胎動を感じる頻度はやや低くなりますが、胎動が全くなくなることはありません。胎動は赤ちゃんが元気で健康であることの重要なサインの一つです。胎動が普段よりも顕著に少なかったり、1時間以上胎動が感じられない場合は、赤ちゃんの首にへその緒が巻きついていたり、胎盤の機能不全が起きている可能性などがあります。

そのため、胎動カウントをすることで、赤ちゃんの健康状態を日常的に把握し、胎動の頻度や強さに異常があれば早期に対応することができます。

2. いつからカウントするべき?

一般的には、妊娠28週前後に産院から胎動カウントのやり方を指導されて始めることが多いです。

胎動カウントは、胎動を感じられるようになった妊娠20週頃から始めることができますが、この時期では赤ちゃん自身が小さいため、動いていたとしても胎動として感じられないことが多いです。妊娠28週前後からは胎動をしっかりと感じられるようになり、赤ちゃんの睡眠サイクルが整ってくるためカウントしやすくなります。

妊娠期が進むにつれて、「胎動カウントをいつから始めるべき?」と疑問に思うことがあるかもしれません。その場合は、医師や助産師に相談し、胎動カウントをいつから始めるのかを聞いてみましょう。

3. 胎動カウントのやり方

胎動カウントのやり方は複数ありますが、本記事では最も簡単かつ多くの産院が指導している「10カウント法」についてご紹介します。

10カウント法とは

10カウント法とは、赤ちゃんの胎動を10回感じるまでにかかった時間をはかり、お腹の中の赤ちゃんが元気かどうかチェックする方法です。

10カウント法のやり方

  1. 楽な姿勢で、座るか横になる
  2. 初めに感じた胎動を1回目として時間を計り始める
  3. 10回の胎動を感じるまでにかかった時間を記録する

横になる場合は、身体の左側を下にする(=左側臥位)と苦しくなりにくいです。
また、一連の動きは1回としてカウントするようにしましょう。例えば、1~2秒以内に「ボコボコボコ」と動いた場合は1回とし、「ボコ」から3秒以上空いて「ボコ」と動いた場合は2回とカウントします。
多くの産院では、胎動数を記録するための『胎動カウント表』を配布しています。最近では胎動カウントアプリもあるので、アプリを使って手軽に始めるのもいいですね。

胎動カウントで注意すること

胎動カウントは診断ではないため、あくまで赤ちゃんの元気度をチェックする「目安」として考えましょう。

赤ちゃんによってカウントにかかる時間には個人差がありますが、一般的には30分以内に10カウントすることが多いです。ただ、大切なのは時間ではなく「いつもと同じくらいか」です。今日はいつもより胎動が弱い、少ないといった感覚を大切にし、気になる場合は健診日を待たずに医師に相談しましょう。その場合の受診先や相談窓口を事前に確認しておくのも大切です。

また、お腹の赤ちゃんは20~30分間くらいの間隔で眠ったり起きたりを繰り返しているため、30分以上かかる場合は眠ったタイミングの可能性もあります。時間をおいて再カウントし、それでも30分以上要したら医師に相談しましょう。

4. まとめ

胎動には個人差があり、激しく動く赤ちゃんもいればおとなしく過ごす赤ちゃんもいます。周りの人と違っても心配しすぎないようにしつつ、胎動カウントをして「いつもと変わらないか」を確認しましょう。

お腹の中に赤ちゃんがいるこの時期にだけ感じられる胎動。家族とも一緒に楽しみながら、赤ちゃんを迎える準備を進めてあげてくださいね。

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監修者紹介
ひょうどう ゆか
兵頭 友華
|助産師
京都大学医学部、京都大学大学院医学研究科を卒業後、都内の大学病院に入職して助産師として勤務。現在は都内の産婦人科クリニックに勤務しつつ、USAGI PHOTOにて産後支援を兼ね備えたニューボーンフォトグラファーとして活動。
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