1. つわりの時期は?
つわりは、早い人で妊娠4週くらいから始まります。妊娠8~10週にピークを迎え、胎盤が完成する妊娠16週ごろには症状が落ち着いてくる人が一般的です。ただ、ごくまれに妊娠後期、あるいは出産まで続くこともあります。
症状や程度には個人差がありますが、最初は空腹時に吐き気を感じる方が多い傾向にあります。
2. つわりの主な症状
つわりの症状は実にさまざま。吐き気や食欲低下、食べていないと気持ちが悪い、においに敏感になる、眠い、だるいなど、妊婦さんによって千差万別です。
つわりの中でも、多くの妊婦さんが体験する症状は大きく2つあります。
2-1. 吐きづわり
吐き気とおう吐を繰り返すつわりです。
特に食べたり飲んだりすると気持ちが悪くなる傾向が多いです。また、特定のにおいを感じたり、乗り物に乗ることで吐き気を催すこともあります。
2-2. 食べづわり
空腹時、特に朝起きた時など、血糖値が下がる時に気持ちが悪くなるつわりです。何かを食べていないと気分が悪くなったり、食べ物のことを常に考えてしまうことも。
食事が思うように取れなかったり食事内容が偏ると、赤ちゃんへの栄養が気になるかもしれませんが、この時期の赤ちゃんは非常に小さいため、必要な栄養は母親のからだから吸収します。そのため、無理に食べる必要はありません。
ただし、脱水症状になると、つわりが重症化する恐れがあるため、水分は定期的に補給しましょう。電解質を補う経口補水液なども利用してみましょう。
3. つわりの時のおすすめの食べ方
つわりでつらいときは、食べられるものを食べられる時に食べるのが基本です。食べられない時は無理して食べる必要はありません。水分だけしっかり補給しましょう。
3-1. 無理して温かいものを食べない
においで気持ち悪くなる症状がある場合は、温かい料理から立ち上る香りで苦しくなることが多いです。その場合は冷たい状態で食べることで、口にしやすくなります。
3-2. 少しずつでも良いので飲み物を取る
つわり中は、水分補給が非常に大切です。もし水を飲むのがつらい場合は、レモンスライスを加えた水や、飲みやすいカフェインフリーの飲み物がおすすめ。また、ストローを使うことで、飲む量を調節しやすくなります。
また、吐きつわりの場合は、水分と電解質を失っており脱水状態になりやすくなっています。
水の摂取だけでは体の電解質濃度が低くなってしまうので、経口補水液を少しずつ飲むことが推奨されます。
例え吐き戻してしまったとしても、電解質は大腸で素早く吸収されるので、脱水症状を緩和するのに役立ちます。
3-3. 水分が多いものを食べてみる
上記と同じ理由で、水分を多く含む食べ物はおすすめです。
特にいちご、すいか、なし等のフルーツやトマトは、水分が多くて冷たくさっぱり食べられるためは、体に合う可能性が高いです。
4. つわりの時のおすすめの食べ物
つわりの症状は人それぞれ異なるため、この食べ物がおすすめ!とは言い切れないのですが、一般的につわりの際に摂取しやすいとされる食品をいくつかご紹介します。
自分自身の体調やつわりの状況に応じて、適した食品を選びましょう。
4-1. そうめんや冷たいうどん、おかゆ
そうめんや冷たいうどんは、さっぱり食べられると言う声が多いです。
おかゆは消化しやすく、かつ食物繊維や脂肪がなく胃に非常に優しいです。食べられる方にはおすすめのエネルギー源です。
4-2. 豆腐
豆腐は栄養価が高く、消化が良いため、つわりで食欲が落ちている時でも摂取しやすいです。温かい食べ物だと気持ち悪い場合は、冷奴で食べることもできます。
4-3. しょうが
しょうが摂取に関する研究は海外でも数多く行われており、つわりへの効果的な対処法の一つである可能性が高いと言われています。
明確なエビデンスがあるとは言えませんが、吐き気や嘔吐に悩んでいる時は、しょうが湯や、炭酸水、レモン水などに入れてみることもオススメ。
また、前述のそうめんやおかゆ、豆腐と一緒に食べるのも良いですね。
4-4. 水分が多い果物(いちご、すいか、梨など)
いちごやすいか、梨などのフルーツ類は、水分が多く口の中もさっぱりするので、食べやすくてオススメです。
特にいちごは妊娠中に必要な葉酸を含むため、食べられる場合は献立に入れたい果物です。
4-5. ビタミンB6が含まれている食べ物
アメリカの産婦人科学会では、つわり軽減を目的としたビタミンB6を摂取することを推奨しています。
ビタミンB6が多く含む食品には、マグロや鶏むね肉、いりごまなどが挙げられます。
また、つわりの期間中にも食べやすい果物としては、バナナやキウイがビタミンB6を豊富に含んでいてオススメです。
5. つわりの症状が重い場合は
もし、つわりがひどく、何も食べられない・飲めない状態が続く場合は、医師に相談してください。この状態を「妊娠悪阻」といい、治療が必要になる場合があります。通院による点滴や、場合によっては入院になることもあるため、すぐに受診しましょう。
6. まとめ
つわりは妊娠期の最初のハードル。その症状は、個人差があり、程度も様々です。
つわり症状が辛い時に、休息を取ることは、甘えや怠けではありません。パートナーさんにもつわり症状を理解してもらい、協力してもらうことで乗り越えられることも多くあります。
是非お二人で妊娠ライフを楽しんでくださいね!